そういえば、最近仕事のことを書いてなかったです。

一応、司法書士が書いているブログです(笑)

『不動産決済前に目を通しておくべきトラブル事例』の続きを書きますね。

→ 前回の記事はこちら

不動産取引(いわゆる残代金の決済)の際、売主さんは印鑑証明書が必要です。

印鑑証明書がないと法務局では実印が押印されているかどうかわからないからです。

印鑑証明書に関するトラブルには次のようなものがあります。

スポンサードリンク

  1. 印鑑証明書が古い
  2. 印鑑登録してない
  3. 印鑑証明書を忘れた
  4. 予定外の住所変更

順番にみていきます。

1.印鑑証明書が古い

→新しいものを取り直して下さい。

決済日(登記申請日)時点で3ヶ月以内に発行されたものが必要です。

1日でも期限が過ぎているとアウトです。

 

2. 印鑑登録していない

→印鑑登録して下さい。

 

3.印鑑証明書を忘れた

→取りに帰って下さい。

 

4.予定外の住所変更

不動産業者さんから「登記簿上の住所からの変更はない」ときいていた売主さんの印鑑証明書を見ると住所変更がされている、というケースは時々あります。

「今朝、印鑑証明書を取りに役所へ行ったついでに、住所変更してきたよ。はい、新しい印鑑証明書。」

と、どや顔で売主さんが登場することがあります。

そんなとき、決済の場が凍りつきます。

一同、「余計なことを・・・。」と心の中で思っているのです。

予定外の住所変更があると

①準備してきた書類の売主さんの住所全てを訂正する必要があります。

②印鑑証明書と登記簿上の住所のつながりのとれる住民票または戸籍の附票が必要になります。

③司法書士は急遽、住所変更の登記申請書、委任状を用意する必要があります。

④手続き費用(報酬と登録免許税)が追加で必要になります。

 

司法書士はプライドをもって書類を作成してきています。

その書類が訂正だらけで汚くなることを嫌がります。

 

また、費用が追加になることで、売主さんと不動産業者さんとの間が険悪になることもあります。

売主さん「おたく住所変更したらあかんてゆうてなかったやん!」

不動産業者さん「売買契約後は決済が終わるまで住所変更しないで、と言いましたやん!」

 

その火の粉が司法書士に飛んでくることもあります。

売主さん「住所変更くらいで費用を取るんはおかしいんとちゃうか!」

 

さらに、話は国政レベルまで広がります。

売主さん「登録免許税かなんかしらんけど、住所変更くらいで税金がかかるのはおかしいやろ。そもそも今の政治は・・・。民主党は・・・。(以下省略)」

和やかに終わるはずだった決済は台無しになります。

一般の方の感覚では、「たかが住所変更」かもしれませんが、登記の世界では「されど住所変更」です。

住所変更を見逃して登記を申請してしまうと、その一連の登記は法務局で

「取り下げ」を促されるか、

「却下」されます。

 

「取り下げ」

「却下」

嗚呼、なんておそろしい響きなんでしょう。

 

買主さんに銀行が融資している場合には、司法書士事務所は銀行から「出入り禁止処分」を喰らうときいています。

実際に喰らったことはありませんが、司法書士事務所はみんなその恐怖を背負いながら神経を研ぎ澄まして業務をしています。

 

もちろん、住所を移転するのは自由です。

日本国憲法でも保障されています。

日本国憲法第22条1項
何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

 

ただ、決済までに住所を移転するときは、司法書士に知らせておいてねってことです。

司法書士は、安全でスムーズな決済のために、完璧な事前準備を心がけているのです。

ほんとに、一文字のミスも出さないようチェックを重ねているんですよ。

 

 

 

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...